
すぐイライラしてしまう人は「思考の癖」に原因があります。
心の病気がイライラさせるという事実も否定しませんが、これも特定の思考を繰り返した結果による「マインドの生活習慣病」なのです。
つまり、イライラしない思考の癖に切り替えることで、たとえ病気が原因の人でも、改善と解消は可能です。
今から、イライラの原因を抑える「9の解消方法」を公開します。
この記事の目次
イライラしたら、まずは深呼吸する
イライラすると感情をすぐ爆発させる人、イライラが頭から離れず不快な気持ちが続く人へ。イライラしたら、条件反射的に「深呼吸」をする習慣をつけてください。
イライラしている時とは「取り乱した心理状態」のため、自分の主張や要求を伝えるのは危険。まずは「通常の自分」を取り戻すために深呼吸しましょう。
深呼吸は、体をリラックスさせる副交感神経を活発にし、イライラの原因である交感神経を弱める働きがあります。イライラを抑える深呼吸のやり方は以下です。
イライラを解消する深呼吸の方法
①鼻から息を3秒間吸って、お腹を膨らませる。
②その後、息を5秒間止める。
③口から息を10秒かけて吐き、お腹を凹ませる。
これを2、3分繰り返せば、イライラは驚くほど解消されます。鼻から息を吸うときは「冷静な気分」が入ってきている、口から息を吐きだすときは「怒りの気分」が外に出て行っているとイメージしましょう。
また「1、2、3」と心の中で数えることで、意識が数字に注がれ、イライラから意識をそらすことができます。
ムダな「自分ルール」を捨てる
私たちは両親や世間から「○○しなさい!××してはいけません!」という、善悪の二元論を叩きつけられ育ってきました。
また、私たちは過去の体験から「○○すべきだ!××するのはいけない!」という、自分だけの二元論も作り「オリジナルの法典」を持って生きています。
これを一般的に「観念」と言います。個々が大切にしている「自分ルール」を意味します。
イライラは、自分のルールを他人や出来事がブチ壊したときに発生します。自分の法律が犯されたことによる「怒り」と、自分が尊重されていない「恐れ」が本質的な原因なのです。
そのため、自分ルールに対する執着が強い人、自分ルールを沢山持つ人ほど、イライラしやすくなります。
また、他人に自分ルールを強要する人は、自分自身がルールに反したときも、自らを責めて罪悪感を持ちます。つまり、自分を責めて「心の病」になる可能性が高い人とも言えます。
イライラが出たときは「自分は何に対して怒っているのだろうか?」と自問し、イライラの原因を探りましょう。リストアップして視覚化することをおすすめします。
イライラの原因リストを客観的に眺めることで、自分が「くだらないルール」を沢山持っていることに気づくはず。
いらない観念を捨てれば捨てるほど、イライラのきっかけが減るのはもちろん、あなた自身も大量の法律から解放されるため、生きるのが楽になります。
「他人は自分の映し鏡」だと理解する
スピリチュアルの世界では「他人は自分の映し鏡」と頻繁に言われますが、これが何を意味するのか、いまいちピンとこない人も多いはず。
簡単に言うとこうです。
例えば、あなたが他人の言動でイライラするのは、あなたの中にも、その他人と同じ要素があるということ。言ってみれば「同族嫌悪」を感じているのです。
・他人の好きな部分は、あなたが認識している「自分の好きな部分」です。
・他人の嫌いな部分は、あなたが認識している「自分の嫌いな部分」です。
人間は自分の内面にないものには、絶対に反応できません。
つまり、他人に対してイライラするのは、他人に投影された「自分の嫌いな部分」を見せつけられたため。そう、あなたは他人を通して自分にイライラしているのです。
また、あなたが「好きor嫌い」のタグ付けしていないものには、他人がその行いをしても反応することはありません。気づかずスルーしてしまいます。
つまり、自分の嫌な部分を探すのは止め、自分の好きな部分ばかり見つけること。
そうすることで、他人の好きな部分ばかりが目に入ってくるようになります。また、他人の嫌いな部分に反応しにくくなり、イライラの原因が減っていきます。
他人や出来事に期待しない
人や出来事にイライラする原因は、あなたが人や出来事への期待度が高いためです。自分の思い通りに動いてほしいという期待が強い人ほど、裏切られたときイライラします。
これは言い換えると「あなたが人や出来事に依存している状態」です。あなたは外的環境によって一喜一憂し、振り回されている状態なのです。
あなたは外的環境をコントロールできません。あなたがコントロールできるのは自分だけ。つまり、外的環境ではなく、自分を主軸に生きれば、ほぼ全てがコントロール可能になるため楽になります。
例えば、他人に任せた仕事が全然あがってこない場合、最初から「その他人はいない」という前提でスケジュールを立てるのです。そうすることで、イライラせず仕事が進められます。
自分がイライラしていることを相手に伝える
イライラを溜め込むほど、心にどんどん余裕がなくなり、新たなイライラが生まれやすくなります。逆に、心に余裕があるときは、普段イライラすることであっても許せるようになります。
イライラが溜まって今にも爆発しそうな人へ。自分だけで溜め込まず、自分の感情を相手にうまく伝え、イライラを発散する方法を紹介します。
あなたも相手も感情を溜め込まない「イライラの正しい伝え方」
1つ目は、前述した「イライラしたら深呼吸する」を軽く実践しましょう。これをすることで、我を忘れて大声で相手を批判する「最悪の事態」が回避でき、平静を取り戻すことができます。
2つ目は、あなたがイライラした理由を、相手に淡々と伝えましょう。
例えば「あなたは頼んだ仕事を全然やってくれないので、私は気分が悪いです。次の予定が立てられないので」という様に、自分の気持ちと、その気持ちになった理由を淡々と伝えるのです。
多くの人は、ここで相手を批判をします。「お前は本当に無責任だ!」という様にです。しかし、これは「単なる非難」にすぎず、何の解決もしません。
あなたが怒っている「正当な理由」が相手に伝わらないため、相手は「頭ごなしに批判された」と感じ、より関係が悪化して終わります。
相手をやみくもに責めるのではなく、あなたがイライラした理由を、相手が納得できるように伝えること。そうすることで、相手も自分の言い分を冷静に伝えることができ「建設的な交渉」ができます。
自分を認めてくれる人や居場所を複数持つ
私たちがイライラしてしまう本質的な原因はたった1つ。それは「自分が尊重されていない」と感じたときです。
自分のルールを無視されたり、自分の嫌いな部分を鏡のように見せられたり、期待を裏切られたり・・・全ては「自分が尊重されなかった時」に、イライラの感情がわいてくるのです。
つまり、自分が尊重される環境があれば、イライラすることはありません。そのためには「自分の居場所を複数持つ」ことが大切です。
もし、今いる組織や人間関係で自分の価値観が尊重されないのであれば、他の場所を探すのです。社会人サークル、イベント、趣味・・・何でもOK。新しい環境に積極的に飛び込んでください。
これによって、自分の価値観を尊重してくれる環境を見つけたとき「今、いる場所だけが全てではない」と思えるようになり、多少のことでイライラしなくなります。
ポジティブな方法でイライラを発散する
イライラを「ネガティブな方法」で発散するのは禁物。例えば、愚痴を言って発散する行為などは、その瞬間は気持ち良いですが「イライラの強化」につながり、心の状態が悪化します。
そうではなく、イライラを「ポジティブな方法」で発散するようにしてください。おすすめは「運動」による発散です。
例えば、イライラした瞬間に筋トレをしてみてください。筋トレ中、イライラの思考は停止するはず。ポイントは、一生懸命に取り組まないとできない「負荷が強めの運動」をすること。運動に全意識が注がれるためです。
筋トレ以外にも、ダッシュも効果的です。運動で余裕がない状態になれば、イライラを味わっている余裕はなくなります。
正直、ネガティブ思考とは「心身ともに暇な時」に行われるものなのです。
他人を「モノ」ではなく「人」として見つめる
他人に対してイライラする人の心理は「他人をモノ」として扱っている点にあります。ほとんどの人は自覚がないでしょうが、これが真理です。
その証拠に、あなたは他人の「一側面」だけを見て相手を評価していませんか?例えば、挨拶が無愛想だった相手に「あいつは礼儀がなっていない!」と決め付ける様にです。
モノに対しては、このような評価をしても良いでしょう。なぜなら、モノの機能は常に一定だからです。スペックの悪いパソコンが、日によってスペックが向上することはないからです。
しかし人間は違います。体調が優れない、何かに悩んでいる、嫌な体験をした・・・あらゆる状況によってパフォーマンスは変わるもの。あなたもそうじゃないですか?
つまり、他人の一側面だけを見て評価するのは「モノ扱い」をしているのと同じ。それでイライラしているあなたは、とても傲慢で失礼だと自覚してください。
相手の態度に対してイライラしたら、今回のマインドセットを必ず思い出してください。そして「何かあったのだろうか?」と、相手をモノではなく人間として見てあげましょう。
そうすることで、相手との関係は必ず良好になります。自分のことをモノ扱いするあなたに、人が心を開くわけはありません。
イライラを抑えるツボを押す
あなたがイライラしている時は「交感神経」が優位になり、体が緊張している状態です。つまり、常にイライラしている人は慢性的に緊張状態で、体が休息できずにいます。
自律神経は、心身の緊張と休息のバランスを保つ働きをしますが、イライラばかりしていると自律神経の働きを邪魔してしまい「自律神経の失調」を起こします。
自律神経が失調すると、鬱病やパニック障害などの「心の病気」にもなりやすくなります。そのため、自律神経の乱れを整える「爪もみ」がおすすめです。
イライラ解消!自律神経を整える爪もみの方法
爪の生え際には自律神経を整えるツボがあります。普段からイライラしている人は、爪もみによって心が平安になり、精神的な病気を予防&改善できます。
爪もみの効果的な方法は以下です。
①爪の生え際の「両端」を、反対側の手の親指と人差し指でつまむ。
②少し痛いと感じる強さで10秒つまむ。これを全ての指に行う。
③片方の指を終えたら、もう片方の手の指も同じように行う。
爪もみは効果があるため1日に2、3回で十分。やりすぎると逆効果になります。
まとめ
あなたをイライラさせているのは他人や出来事などの「外的要因」ではなく、あなたが今まで作り上げた「自分ルール(観念)」です。つまり「内的要因」です。
そして、あなたが信じている観念は、他人を裁くだけでなく、自分をも裁きます。
真面目な人が心の病気になりやすいと言われるのではこれが理由で「こうでなければならない!」というルールを沢山持っているから。大量の法律に縛られ苦しむためです。
人間が作った世の中は「善と悪」という二元論でルールを作りがちですが、どんな出来事にも善も悪もありません。
はっきり言いますが「殺人」ですら善悪で固定化されません。なぜなら、有事になれば殺人は合法になり、世間から勲章が授与されるのです。
つまり、世間が作った全てのルールは、所詮は「人間が勝手な都合」で作ったものであり、ちょっとしたことで180度変わってしまう幻想だということ。
そんなものを過剰に信じ、自分を縛り、苦しめることはありません。
くだらない世間のルール(世間体)と、くだらない自分ルール(観念)は、どんどん手離し楽になること。それこそが、あなたがイライラの無間地獄から解放される唯一の方法です。