逆境を乗り越えるためのメンタルトレーニングというと「厳しい修行」をイメージするかも知れません。また、習得するには膨大な時間や労力がかかると思う人もいるでしょう。

 

しかし、逆境を乗り越えるメンタルトレーニングとは非常に簡単で、誰でも実行することができます。なぜなら、メンタルトレーニングとは「思考のあり方」に過ぎないからです。

 

あなたの思考が、逆境をどう捉えているのか?「出来事に対する意味づけ」を変えるだけで、あなたは、逆境に負けない人間に一瞬でなることができます。

 

今から、逆境を乗り越えるための「7つの技術」を紹介します。

 

自分を追い詰める思考をやめる

自分を追い詰める性格

 

人間は、基本的に「ネガティブ思考」に支配され生きています。

 

特に、逆境に直面すると「ダメだ」とか「無理かも知れない」というネガティブな思考に陥り、自らで可能性を閉ざし、限界を作ってしまう傾向にあります。

 

私たちは、思考から「感情」を作り出し、感情で「行動力」を生み出します。ところが、ネガティブ思考が作る感情とは「恐れや不安の感情」であり、それらの感情は、あなたの行動力を削ぎます。

 

また、恐れや不安の感情は行動力を削ぐだけでなく、自信をも喪失させます。

 

もちろん、ネガティブ思考は「人間の本能」のため、理性で抑えようとしても顔を出してしまう面倒なものです。

そこで今から、自分で自分を追い詰める思考を、短時間で消し去るテクニックを公開します。

不安や恐れを消す方法

不安を消す方法

 

ネガティブな思考が出てきたら、その思考にフォーカスするのではなく「体の異変」に意識を集中させてください

 

通常、私たちはネガティブ思考に陥ると、その思考ばかりに意識を集中させ、恐れや不安の感情を膨らませる「負のループ」に陥ってしまいます。

 

前述した様に、感情を作っているのは「思考」です。だからこそ、思考からいったん離れることが、負のループから抜け出すコツです。

 

具体的には、ネガティブな思考に意識を向けるのをやめ、胸がギュッと締め付けられる感覚、お腹の緊張などの「体の異変」に意識を集中させ、それだけを味います。

 

面白いことに、体の異変だけを味わっている時は、思考は停止します。つまり、感情が生まれないため、次第に「フラットな感情」になっていき、思考の悪循環を断ち切ることができます。

幸せにフォーカスする

幸せにフォーカスする

 

辛いときだからこそ、今のあなたがどれだけ幸せで恵まれているか?そこにフォーカスを合わせる。これが、最短で逆境を乗り越える技術です。

 

例えば、逆境に苦しんでいるときは、罪悪感、無価値感、孤立感などに苛まれがち。しかし、これらの感情は「自分の欠点」ばかりにフォーカスしていることで起こる「欠乏の感情」です。

 

これは「今のこの瞬間、私は満たされていない」という思考であり、辻褄を合わせるために、不足ばかりを探している状態です。結果、不足ばかり探しているため、面白いように不足が見つかります。

 

さらに、自分は満たされていないという欠乏感は、恐れや不安の感情につながり、逆境を乗り越えるための「行動力」を削ぎます。あなたのエネルギーをいたずらに消耗させます。

 

逆境で苦しいときこそ、自分が満たされている点にフォーカスを合わせてください。フォーカスを合わせるコツは「奇跡」という言葉を利用することです

 

両手両足があるのは「奇跡」だ。不自由な人が沢山いるのに、なぜ自分だけ両手両足を頂けたのか・・・奇跡だ。

 

蛇口をひねれば清潔な水が飲めるのは「奇跡」だ。汚染された水しか飲めない人々がいる中で、なぜ自分だけが澄んだ水が好きなだけ飲めるのか・・・奇跡だ。

 

このように「奇跡」という言葉を使い、自分が満たされている箇所にフォーカスを合わせれば、いかに恵まれているかを思い出すはず。また、このような思考になれば、自分が満たされていることを証明する物事が、どんどん見えてくるようになります。

 

自分はすでに十分満たされていると心から思えたとき、逆境を乗り越える準備が整い、面白いように問題が解決していく流れに乗ることができます

 

その根拠はこうです。

 

あなたが、今この瞬間に100%満たされていると確信したとき、あなたはポジティブな感情に満たされ、ポジティブな波動(オーラ)を身にまとうようになります。

 

その結果、あなたと同質の波動を持った物事(ポジティブな現象)が磁石のように引き寄せられるからです。ちなみに、波動や引き寄せの法則については「量子論」によって科学的に証明されています

逆境が起こったことに感謝する

感謝することの大切さ

 

逆境は、決してネガティブな出来事ではありません。あなたに、気づきや学びを与えるための「ポジティブな出来事」だと捉えてください。

 

逆境は、絶望ではありません。あなたが飛躍的に成長するための「チャンス」です。現状のあなたでは達成できないため、より成長して欲しいと願う、何者かが与えてくれたプレゼントなのです

 

実際、逆境があったからこそ気づけた学びのおかげで、成功の道を見出したという逸話は、星の数ほどあります。

 

だからこそ、逆境に感謝すること。逆境に対して、怒りや恨みではなく「感謝の心」で接したとき、逆境から何を学び、その学びを成功に活かすためにどうすべきか、そのような思考に入ることができます。

 

このフェーズに入ったとき、あなたは逆境を乗り越えることが確定します。

理想の自分像を再認識する

理想の自分像になる

 

逆境に直面したときこそ、人は「本性」を出してしまうもの。その人が強いストレスの中で、どのような思考をし、どのような感情を選ぶかが垣間見える瞬間です。

 

逆境が強烈なほど、自身でも初めて「自分の本性」に気づくこともあります。その時はチャンス。自分をできるだけ客観的に見つめ、観察することに努めてください。

 

脅えている自分、逃げようとする自分、自責の念に苛まれている自分、他人を裏切ろうとしている自分・・・色々な自分に気づくはずです。

 

そのとき「理想の自分像」を思い出してください。そして、自分はどんな自分像でいたいのかを冷静に考え、できる範囲で理想の自分像へ軌道修正していきましょう。

 

そうすることで、ネガティブな思考と感情に流されることなく、自暴自棄を回避することができます。

 

全ての出来事は全てベストタイミングで起きていると捉える

全ての出来事は全てベストなタイミングで起きている理由

 

逆境に直面すると、多くの人々は「なぜ、私だけにこんな辛い出来事が起こるんだ」と、自分の人生を恨みがちです。しかし、それは間違いです。

 

あなたに起こった逆境は、あなたを今より飛躍させるための「重要なメッセージ」だからです。実は、マイナスの出来事が「幸せへの扉」だったことは、後になって気づくことは多いのです

 

これを「綺麗ごと」だと片付ける人もいるでしょう。しかし、今回の逆境を、現状の自分では絶対にたどり着けない「輝かしい未来への鍵」だと思えた人は、それが真実になります。

 

当サイトで繰り返し主張していますが、全ての物事には「光と闇」が必ず共存しています。

 

そのため、出来事の闇にフォーカスした人は「闇の現実」を見ることになり、光にフォーカスした人は「光の現実」を見るのです。そう、これは非常にシンプルなメカニズムです。

 

あなたに起こる全ての出来事はベストタイミングで起こっている。そして、それらの出来事は、今のあなたでは達成できない、より幸せなステージに連れていってくれるものである。

 

逆境から、自分は何を学び、果実を得るべきか?そこに思考を合わせた瞬間、逆境はチャンスに変わり、逆境を乗り越えることがスムーズになります。

 

そして、逆境を克服したとき、現状のあなたの予想をはるかに超越した「とんでもなく幸せな未来」にたどり着くのです。

 

全ての出来事は必然だと捉える

全ての出来事には意味がある

 

逆境に乗り越えた成功者の声を聞くと、必ず言われることが「あの時の経験は、自分にとってギフトのようだった」というものです。

 

人間とは、基本的に「怠惰な生き物」のため、ぬるま湯の環境が続くと「無感覚」に陥り、自分が何者かを見失います。これは成長の停止だけではなく、退化につながる「滅びの道」です。

 

逆境を含め人生の苦難とは、あなたに「自身をしっかり見つめてほしい」というメッセージ。決して、あなたを不幸にする現象ではなく、あなたを成長させるための「ポジティブな現象」です

 

逆境が終わらない人は、そのメッセージに目を向けていないことが原因だと考えてください。「そっちじゃないよ!早く気づいて!」と忠告するため、苦しい出来事を多発させ、サインを送っています。

 

「自分に起こっている出来事は全て必然で、必要なこと」

 

このマインドセットを持つことで、その出来事があなたに伝えたいメッセージに早く気づくことができます。肩の力を抜いて、深呼吸して、何の学びであるかを汲み取りましょう。

 

そうすれば、近い将来、あなたは「あの出来事は必然だった。そしてベストタイミングで起こっていた」と思えるだけでなく、現状では想像できないほどの「輝かしい未来」を手にします。

今ここに生きる

今ここを生きる大切さ

 

私たち人間は「過去・未来・現在」という認識で時間を捉えますが、今この瞬間に、過去と未来は存在しません。なぜなら、過去と未来は「あなたの思考」が作りだしている「幻想」に過ぎないからです。

 

今この瞬間のあなたが、昨日に生きることができるでしょうか?明日に生きることができるでしょうか?いいえ、あなたは「今ここ」にしか生きられません。

 

ところが、私たちは、過去や未来のことばかり思考し、その思考が作った不安や希望に一喜一憂することに時間を費やします。つまり「今この瞬間」を生きていないのです。

 

繰り返しますが、過去と未来は、あなたの思考が作り出した「幻想」です。現実は今この瞬間にしかありません。アインシュタインも「過去・現在・未来という考え方は幻想にすぎない」と残しています。

 

つまり、過去や未来に囚われず「今ここ」を懸命に生きるだけでOK

 

私たちは、1日に6万回の思考をすると言われていますが、ほとんどはネガティブな思考です。そのため、過去と未来を思考する人ほど不安や恐れの「幻想」を見ます。

 

そんな糞の役にも立たない取り越し苦労は今すぐ手離し「今ここ」を生きてください。

 

まとめ

逆境に強い人とは、自分の身に起こった現象に対しての「意味づけ」が上手い人。反対に、逆境に弱い人は、現象に対する「意味づけ」が下手。ただ、それだけです

 

つまり、出来事に対する意味づけ(思考の癖)さえ改善すれば、心を強くすることは簡単だということ。そしてこれこそが、逆境を乗り越えるメンタルトレーニングの本質です。

 

人間の行動力は「感情」が作り出します。恐れの感情は、あなたを身動きが取れなくし、ワクワクの感情は、あなたの身が軽くします。

 

逆境時に、あなたのパフォーマンスや行動力を落とすことは命取りです。出来事に対する「意味づけ」を極めることが、逆境を乗り越える「心を強くするレシピ」です。

 

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