ネガティブな人とポジティブな人の違いはたった1つ。それは「思考の癖」にすぎません。同じ物事でも、どのように捉えて解釈するか「視点」が違うだけなのです。

 

つまり、ネガティブ思考の改善方法とは、思考の癖を矯正するだけです。

 

癖とは習慣です。あなたが歯磨きの習慣を身に付けたように、どんな習慣でも「反復・繰り返し」で、簡単に身に付けることができます。

 

そこで、人生の成功者たちが、物事をどのような視点で捉え、解釈しているのか?ポジティブシンキングになるための思考習慣を、31の名言から分析・解説していきます。

 

不安からは何も生まれないことに気づく

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『不安なんて嘘なんだよ。妄想なの。』(斉藤一人)

 

『考えすぎると、人間は臆病になる。』(映画コクーン)

 

『不安はロッキング・チェアーのようなものだ。何かすることは与えてくれるが、どこへも連れて行ってくれない』(小説家ジョディ・ピコー)

 

人間の生存本能に「危険を予測する機能」があります。そのため、考えすぎる人、深い思考ができる人ほど、危険に敏感になりすぎて、過剰に恐れてしまう傾向にあります。

 

不安が大きくなるほど、足はすくみ行動が取れなくなります。結果、グズグズと悩むだけで先に進めず、時間だけが過ぎ去ります。ここに、あなたが得るものは何もありません。

 

また、不安とは、ほとんどの場合が「脳が膨らませたファンタジー」で妄想です。つまり、不安とは何も生み出さなムダな思考だと捉えてください。

自分の力が及ばないことは無視する

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『大丈夫だ。心配するな。なんとかなる。』一休宗純

 

『大丈夫、大丈夫、いつかはここを抜ける日がやってくる。』よしもとばなな

 

『ある問題が解決可能であり、それについてあなたが何かを行動できるのであれば、心配する必要はない。問題が解決できないものであるなら、心配してもしかたがない。なんであれ、心配から得られるものはない。』ダライラマ14世

 

『変えられないことに執着するのは、エネルギーの無駄遣いです。変えられない中でどうするべきかを、考えましょう。』叶恭子

 

自分の力ではどうすることも出来ない物事に悩むのは無意味。エネルギーの無駄遣いです。これは、明日の天気に悩むのと同じぐらいバカバカしいこと。

 

自分にはどうしようもない「外的な環境」にフォーカスするのではなく、その中で自分は何ができるのか「自分の可能性」にフォーカスしましょう。

 

これが、結果的に「理想の成果」が手に入る思考習慣です。余計な心配事はいりません。

失敗よりも、行動しない方が後悔することに気づく

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『人生における最大の失敗は、失敗するかもしれないと恐れ続けることである。』米作家エルバート・ハバード

 

『一度も失敗をしたことがない人は、何も新しいことに挑戦したことがない人である。』アインシュタイン

 

『勝負をしない奴には勝ちも負けもないと思ってるんだろ?でもそれは間違いだ。勝負できない奴はもう負けてるんだよ。』忌野清志郎

 

あなたが、現状の自分に満足しているのなら、今のままで良いでしょう。しかし、自分を変えたいのであれば、行動する以外に道はありません。

 

しかし、失敗をしたときに味わう「辛い思い」は嫌だという「失敗の恐怖」が、あなたを臆病にさせ、行動できなくさせています。

 

以前、アメリカでアンケートが実施されました。90歳以上の老人たちに対して「90年の人生を振り返って、後悔していることは何ですか?」という質問を投げかけたのです。

 

その結果、驚くべきことに"90%の老人”が同じ回答をしたのです。それは・・・

 

『もっと冒険しておけばよかった』

 

さらに、老人たちは『もっと辛い思い出を沢山作っておくべきだった』とも言ったそうです。

 

例えば、片思いの人に告白して振られた「失敗の思い」よりも、失敗を恐れ告白しなかった「後悔の思い」の方が尾を引くもの。

 

何かから「逃げた」という体験は「ネガティブな思い出」として永遠に残ります。

 

反対に、逃げずに挑戦した失敗は、時間が経てばポジティブな思い出になります。なぜなら、過去の自分は困難から逃げず戦ったという「自己肯定感」になるからです。

全てを、前向きな言葉に転換する

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『どんな出来事も良い面と悪い面があるから、冷静に両方を考えてみる。どんな悲しい出来事にも絶対にプラスポイントがあるから、そこを見つけていくってことですね。』ベッキー

 

『キモイって言えるってことは、注目しておれを見てるってことだね!!』NON STYLE井上

 

『壁というのは、できる人にしかやってこない。超えられる可能性がある人にしかやってこない。だから、壁がある時はチャンスだと思っている。』イチロー

 

『それは失敗じゃなくて、その方法ではうまくいかないことがわかったんだから成功なんだよ。』エジソン

 

『心は、天国を作り出すことも、地獄を作り出すこともできる。』詩人ジョン・ミルトン

 

全ての物事には「光と闇」があります。これは、どんな物事もパーフェクトはなく、一長一短があるということ。

 

例えば、自動車が発明され「救急車」ができたことで、救える命が増えました。しかし、その反対側には「交通事故」によって死亡者数が増加した様にです。

 

ネガティブ思考の人は、物事の「悪い面」ばかりを見る癖があります。逆に、ポジティブな人は「良い面」を見る癖を持っています。

 

前述したように、本来人間は「ネガティブな生き物」です。

 

どんなにポジティブシンキングの人でも、時にはネガティブ思考になるもの。しかし、彼らは自分がネガティブになっていることに早く気づき、思考を切り替えることを大切にします。

 

なぜなら、ネガティブによって増幅される不安や恐怖からは、何も生まれないことを知っているからです。

 

今から、人生の成功者たちが脳内で行っている「ネガティブ思考から、ポジティブシンキングに切り替える2つのテクニック」を紹介しておきます。

「なぜ?」を「どうしたら?」と考える

ネガティブ思考の人は、何かに失敗したとき「なぜ、うまくいかなかったの?」と、否定的な質問をする癖があります。

 

人間の脳は「検索エンジン」と同じで、質問に対して最適な答えを出します。

 

つまり「なぜ、うまくいかなかったの?」と質問すれば、脳はうまくいかなかった理由を検索結果にヒットさせます。その結果「失敗した自分を責める答え」が並びます。

 

反対に、ポジティブシンキングの人は「どうしたら、うまくいく?」と、肯定的な質問をします。その結果「成功するための前向きな答え」が、検索結果に並びます。

 

問題にフォーカスするのではなく、問題解決にフォーカスする。そうすることで、前向きな感情になり、ポジティブシンキングに移行していきます。

ネガティブな言葉が頭に浮かんだら、後ろに「力」をつける

ネガティブ思考の人は、自分の落ち度ばかりが目につくため、自分を責めている時間が長い傾向にあります。そんなときは、ネガティブワードの後ろに「力」をつけましょう。

 

例えば、三日坊主の人なら「三日坊主力」と言い換えます。現実逃避をしがちな人なら「逃げる力」のように、力をつけるだけでポジティブな言葉に印象が変わります。

 

実は、自分にコンプレックスがある人ほど成功者になる要素を持っていると言われています。なぜなら、そのコンプレックスを乗り越えようと、長い年月をかけて悩み続けてきた経験は「成長の種」でもあるからです。

 

しかし、そのコンプレックスをネガティブに考え続け、卑下を続けてしまうと、自信を失って身動きが取れなくなる危険性もあります。

 

だからこそ、自分を否定する言葉が出たときに「力」をつけることは、ネガティブ思考を増幅さないために有効な技術です。

 

自分が「自分の親」になる

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『苦しいか? 修造! 笑え!』松岡修造

 

『自分と大して知能の違わない、普通の出来の人間でさえ、難問題を解決した者が数え切れないほどいるのに、自分にできないことがあるものか。』米作家ウイリアム・フェザー

 

『だれにだってあるんだよ。ひとにはいえないくるしみが。だれにだってあるんだよ。ひとひはいえないかなしみが。ただ だまっているだけなんだよ。いえばぐちになるから。』相田みつを

 

あなたは、あなたと一生付き合います。だからこそ、あなたは自分に対して、親のような包容力を持って受け入れるべきです。

 

しかし、ネガティブ思考の人は、自分自身をDVし喜んでいる傾向にあります。自分のことを決して褒めることはなく、罵ってばかりいるのです。これは「最悪の親」です。

 

あなたが親なら、最愛の子供にどんな言葉をかけますか?恐れや不安にさいなまれている子に対して「私がいるから大丈夫」「あなたならできる」と励まし、癒してあげるはずです。

 

あなたが自分のことを癒す存在になれば「自分がいるところが、自分にとっての癒しの場」となり、心が常に前向きになります。

 

あなたが一番癒される言葉は、あなたが一番良く知っているはず。だからこそ、あなたは自分に対して、ポジティブになる言葉をかけてあげるべきです。

自己肯定の癖をつける

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『人を信じよ、しかし、その百倍も自らを信じよ。』手塚治虫

 

『俺ならできる』本田圭佑

 

『自分自身を信じない者は、かならず嘘をつく。』哲学者フリードリヒ・ニーチェ

 

『人の目を気にして生きるなんてくだらない事さ。』忌野清志郎

 

自己肯定ができない人は、他人の目をやたらと気にします。なぜなら、本人が自分のことを否定しているため、自己肯定を「他人の評価」に委ねるしかないからです。

 

他人の評価ばかりが気にする人は、自信がないだけでなく自意識過剰にもなっていきます。この状況を打破しないと、人の目を恐れ、何も行動できず人生を終えることになります。

 

「自分が自分の親になる」と同様に、自己肯定感が満たされる言葉を、自分に投げかける癖をつけましょう。それが、自信のなさと自意識過剰を改善する処方箋です。

1日1回、他の人を褒める

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『自分のことを一番好きになるのは、周囲の人を好きでいられる時である。』ヘーゼルデン財団

 

『人の弱点を見つける天才よりも、人を褒める天才がいい。』松岡修造

 

他人を褒める癖がある人は「物事の良い面」にフォーカスできる人です。つまり、ポジティブシンキングになるために、極めて重要な習慣になります。

 

また、他人を褒めることで、自分は他人に良いことをしてあげたという、自己肯定感も得られます。

 

1日1回は他人を褒めることをノルマにしましょう。物事には両面があるように、一見するとマイナスな要素でもプラスの側面にフォーカスして褒めてあげるのです。他人の外見、内面、行動、どんなことでもOKです。

 

さらに、1日の終わりに「今日あった良い出来事」を記録するのもおすすめです。毎日、良かった出来事を3つ思い出すなど、ルールを決めて実行しましょう。

 

これを習慣化することで、気が付けばポジティブシンキングになっているでしょう。

他人と自分を比較しない

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『(他人に)憧れを持ちすぎて、自分の可能性をつぶしてしまう人はたくさんいます。自分の持っている能力を活かすことができれば、可能性が広がると思います。』イチロー

 

『人間の値打ちというのはどこにあるのでしょうか?それは、ほかに似た人がいないということです。何をしたから値打ちがあるとか、何かをしないから値打ちがないとかいうことではありません。たったひとりの自分だから値打ちがある、と考えればいい』五木寛之

 

『トマトがメロンになろうとするから不安なんです』相田みつを

 

『顔の悪いのがなんで悪いんだ!!』のび太

 

『私のライバルは昨日の自分です。』ベッキー

 

『わたくしも常に、自信とコンプレックスのはざまにいます。けれども、それは他人と自分とを比較することで生じるものではなく、自分の中の理想との関係によるものでしかありません。』叶恭子

 

他者との比較は、あなたが成長するためには良い刺激となります。しかし、他人と比較して落ち込むだけなら、自己否定や諦めにつながるので無意味です。

 

自分を他人と比較してネガティブになる人は、以下のような思考癖を持っています。

 

例:「Aさんは金持ちだが、私は貧乏だ」

 

金持ちのAさんが羨ましい→私も金持ちになりたい→私が金持ちになれないのは、仕事ができない人間だからだ→これからも変わらないだろうな→どうせできないなら諦めよう→私はできないのに、Aさんはできているのが悔しい。腹が立つ。失敗しろ!

 

ネガティブ思考の人は、自分と他人を比較するとき、上記のような思考をしている可能性があります。心当たりがある人は、以下のような思考に矯正しましょう。

 

金持ちのAさんが羨ましい→私も金持ちになりたい→私が金持ちになるためには、どうすれば良いのだろう?→もしかしたら、こうすれば良いかも知れない→実際にやってみよう!

 

前述したように、脳は「検索エンジン」と同じで、投げかける質問に対して最適な回答を出します。つまり、思考がマイナス方向に転げ落ちる人は、質問が悪いのです。

 

もし、マイナス思考に転げ落ちる質問をしていたら、そこに早く気づき、建設的な回答が導きだされる質問に切り替えしょう。

 

まとめ

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思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。

 

言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。

 

行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。

 

習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。

 

性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。

 

マザーテレサ

 

正直、ネガティブ思考を習慣にしている人は、それが自分にとって「心地が良い」からです。確かに、自分を卑下することは、悲劇のヒロインのような気分に浸れ、他人を批判することはスカっとします。

 

しかし、あなたの思考、言葉、行動の結果が「今のあなた」を作っています。つまり、あなたが今の自分に満足していないなら、今の習慣を変えるしかありません。

 

31の名言からも分かるように、人生の成功者たちはポジティブシンキングによって、自分の感情や行動をコントロールすることに長けています。

 

繰り返しますが、ネガティブ思考は癖です。しかし、習慣は1ヶ月で身に付きます。つまり、誰でも「ポジティブな人間」になれるのです。

 

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