
一人暮らしが寂しい・・・この感情は誰にでもあります。
「寂しい」という感情を生み出す脳の部位は「肉体的な痛み」を生み出している脳の部位と同じところにあります。
そのため、寂しさには肉体の痛みと同レベルの苦しみが伴います。これは人間が「社会的な動物」であることから、自分が社会から分断されないための防衛本能なのです。
しかし人間は「理性の動物」です。本能に支配されるままでは野生動物と変わりません。そこで、あなたの理性を発動させる「一人暮らしの孤独感や不安を解消する7つの技術」を公開します。
この記事の目次
自己愛を高める
寂しいという感情は、自分の存在価値が認められていないと思った時に起こります。一人暮らしで寂しくなりやすい人は、他人によって自分の存在価値を確かめている傾向にあります。
ただ、他人もあなたと同様に、自分の存在価値を誰かに認めてほしいと渇望しています。そのため、多くの人は、他人の存在価値を認めるほど精神的な余裕を持ち合わせていません。
また、他人に認めてほしいという願望とは「他人の物差しで生きること」を意味します。これは、他人があなたの存在価値を認めなければ、あなたもそれに従うという理屈です。
これでは苦しいと思いませんか?
だからこそ、あなた自身が自分の存在価値を認められる「自己愛の力」が必要なのです。自己愛とは、自分を条件付きではなく無条件に肯定できる力です。
自己愛を高めることで「他人の物差し」に振り回されず、ありのままの自分を愛せるようになります。
つまり、一人暮らしの孤独感や不安を「自己解消」できるようになります。
自己愛を高める"たった1つのレッスン"
自己愛を高める方法は、自分が勝手に描いている「セルフイメージ(自分の理想像)」を捨てることから始まります。
あなたを含め、私たち人間は「無限の能力を秘めた存在」です。たった数%の働きしか持たない「顕在意識」で作ったセルフイメージに収まるような、小さな存在ではありません。
しかし、私たちはセルフイメージに反する自分を嫌い、否定する傾向にあります。
繰り返しますが、人間は「善悪」の二元論で簡単に分けられるほど、単純な存在ではありません。無限の多重性を持ち合わせた神秘的な存在です。
また、私たちが信じている「善悪」も見る角度によっては、いかようにも解釈が変わるもの。環境や時代によって変化することからも、絶対なる善と悪はこの世に存在しません。
宇宙にある万物には「陰と陽」の両面が必ず共存します。つまり、宇宙によって作られたあなたも光と闇を持ち合わせているのは必然であり、それでOK、完璧なのです。
自分の中にある、ヘタレな面、残虐な面、嘘つきな面・・・これらを認め、肯定しましょう。「自分は宇宙の存在だからこそ、光も闇も持っているのだ」と寛容に受け入れるのです。
今まであなたが見たくなかった「自分の闇」を、一つ一つ肯定していく度に、あなたの自己愛は高まります。結果、孤独や不安を感じにくい存在になっていきます。
他人と比較しない&他人を批判しない
他人と比べてしまう、他人を批判してしまう、直したいけどやってしまう・・・これは、あなたが「劣等感の持ち主」であることが原因です。
自分と他人を比較することは、他人を「イケてる人とイケテない人」に分別している態度であり、他人を裁く行為でもあります。そのため、他人を比較する人は、他人を批判します。
この傾向が強い人は、自分が「イケてない人」に該当したとき、自分自身をも裁き、強烈な自己否定に陥ります。結果、劣等感がますます強化され、自己愛が棄損していきます。
そして、強化された劣等感を癒すために、さらに他人を批判することで自己の存在価値を守ろうとします。しかし、それによって比較と批判をする癖が強化されるため、さらに自分が他人に劣っている点ばかりにフォーカスし、自己否定に陥る・・・
このような「負のスパイラル」から抜け出せなくなり、最終的には「自己愛」がゼロになります。
前述したように、全ての物事には「光と闇」が共存しています。そのため、物事のどこにフォーカスを合わせるかで光にも見えるし、闇にも見える。これが「宇宙の真理」です。
例えば、フェイスブックで、あなたの友人が大勢の仲間に囲まれている写真を掲載したとします。一見すれば、リア充で羨ましいと思うかも知れません。
しかし、実際は「上辺の関係だった」ということも少なくありません。たとえ、ちゃんとした友人関係だとしても闇はある。友達が多いほど自分の時間を失い、人間関係のトラブルやストレス・・・etc
つまり、あなたの比較や批判は「光と闇」の、光だけに焦点を合わせているに過ぎないということ。他人の全てを見ずに、勝手な思い込みで比較や批判をしているだけなのです。
あなたが全てを見ることができるのは「自分だけ」です。
勝手な思い込みによって、根拠のない劣等感を育てる暇があるなら、自分のことだけにフォーカスし、自己鍛錬に集中した方が有意義だと思いませんか?
他人と比較する癖がなくなれば、他人を批判する癖もなくなり、自分を裁くこともなくなります。つまり、不安になることも、孤独を感じることも、自己否定することもなくなるのです。
自分のことだけに集中し自己鍛錬をしていけば、あなたは着実に成長していきます。当然、成長していく自分を、あなたは誇らしく感じるはずです。
つまり、自己愛が強化されていき、他人や周囲に影響を受けにくい自分になれます。そうなった時には、一人暮らしが寂しいという感情も解消していることでしょう。
自分から他人が喜ぶことをする
一人暮らしが寂しい人は「待ちの姿勢」の傾向があります。
話しかけてほしい、メールがほしい、誘ってほしい・・・自分からではなく他人からの愛情表現を待っていませんか?
そうではなく、自分から率先して他人に愛情表現するのです。また、自分から繋がりを求めることで「行動」に没頭でき、寂しさを埋めることもできます。
ただし、自分から進んで繋がっていくことは「自己愛が低い人」には難しいのです。なぜなら、他人から繋がりを拒否された時の恐怖心が強いからです。
自己愛が低い人は、自分の評価を、自分ではなく他人に依存しています。そのため、他人に拒否されると「自分には価値がないんだ」と感じやすいのです。
自分から率先してに繋がりを求めることに恐怖を感じる人は「他人に期待せず、愛を提供できる自分って最高じゃない?」という思考に切り替えてください。
このマインドを持って、他人が喜ぶことを考え、率先して提供していけば、自分がどんどん好きになり自己愛も高まっていきます。
加えて、普段の生活から「ありがとう」にフォーカスする癖を持つことです。私たちは、あらゆる人々の貢献によって生かされています。私たちは「米粒ひとつ」も自分では作れません。
他者の貢献によって生かされていることに感謝することで、自分も他者に貢献したい意欲がわきます。欠乏ばかりにフォーカスしていた「くれくれ君」から脱却できます。
また、人間の脳は「感謝の気持ち」と「不安や恐怖の気持ち」を同時に感じられない特性があります。つまり、感謝にフォーカスするほど、一人暮らしで寂しいという感情は解消されます。
まずは、あなたの日常から「他人の貢献」を見つけるゲームをして「ありがとう」と感謝する癖をつけてみてください。それだけでも、あなたの自己愛は育ちやすくなっていきます。
寂しさの正体である「過去の体験」を特定する
驚かれるかも知れませんが「寂しい」という感情は幻想です。
あなたの喜怒哀楽は「脳」が作っているに過ぎません。前述したように、全ての出来事は光と影が共存する「中立な存在」です。
つまり、脳の解釈が、喜怒哀楽を決めているだけだということ。
ということは、あなたの脳が寂しいと解釈してしまう「きっかけ」を特定し、それを意図的に排除する。そうすることで、寂しいという感情を事前に封印することが可能になります。
一人暮らしの中で「寂しい」という感情が頭を出したら「今、なぜ寂しいと感じたのだろう?」と自問自答してください。
すると、部屋に一人でいるという事実が原因ではなく「過去の記憶」によって、寂しいという感情が引き出されたことに気づくはずです。
次は、その過去の記憶を思い出させた「きっかけ」を探しましょう。あなたを寂しくさせる記憶を思い出させたのは、音、映像、言葉、匂い、体の動き・・・何でしょう?特定してみてください。
特定したら、あなたの生活環境から排除しましょう。目や耳に入れない工夫をすることで、寂しい感情になるきっかけが減り、一人暮らしにおける孤独感や不安感が生まれにくくなります。
自分をポジティブな気持ちにする「トリガー」を特定する
これは、あなたを寂しい感情にさせるきっかけを、あなたがポジティブな感情になるきっかけで打ち消す方法です。
寂しい感情をそのまま放置すると、ますます気分が落ち込み苦しみが増します。
ネガティブな感情とは「生命の危機」のサインでもあるため、その危険から身を守るため、脳はよりネガティブな感情に意識を集中させる機能があるからです。
つまり、寂しいという感情が発生したら「ポジティブな感情」にすぐ切り替えることが、深みにはまらない重要なテクニックです。
あなたをポジティブな感情にする「過去の記憶」を特定し、それを思い出させてくれる音楽、テレビ番組、漫画、映画、写真、ゲームを把握しておきましょう。
ポイントは、一人暮らしで寂しくなったら、すぐ使えるトリガーがおすすめです。
思考の暇を作らない
人間は、1日に約6万回の思考をめぐらせています。そして、その大半が「ネガティブ思考と言われています。
ちなみに、私たちが訳もなく思考をめぐらせてしまうのは、何もしていない「暇な時」です。実際、何かに没頭している時は、寂しいという感情はわかないはず。
一人暮らしをしていると、部屋で一人ぼっちになる機会は多く、暇になりがちです。そこで解決策として「やりたいことリスト」を作り、手元に置いておくのです。
あなたは決して暇ではありません。自分の人生を豊かにするための「ToDo」は沢山あるはず。ただ、それらのタスクを一時的に忘れているだけです。
だからこそ「やりたい」と思ったことはメモして記録しておきましょう。そして、暇だと感じた時に、メモに記録したタスクに取り組んでください。
観たかった映画、部屋に似合う雑貨のチョイス、お風呂の掃除、行きたい旅行の企画・・・何でもOK。あなたがポジティブな感情になれるタスクにどんどん取り組みましょう。
取り組み始めたら吉日、寂しいという感情は消え去っているはずです。
ポイントは、あなたを「ポジティブな感情」にしてくれるタスクであること。決して、寂しさを紛らわすだけのタスクではいけません。
お酒、ゲーム(ギャンブル)、異性に逃げるなどは禁物です。これは、あなたの気持ちを前向きにせず、やり終えた後に「虚無感」しか残しません。寂しさが増幅します。
寂しい&不安な感情を飽きるまで味わう
今まで紹介したテクニックを実践しても、一人暮らしの孤独感や不安感が解消されない場合は、それらの感情を抑え込まず、思いっきり吐き出しましょう。
大声をあげても、号泣しても構いません。ポイントは感情を出し尽くすということ。寂しさの感情を外部に開放し尽くすことで驚くほどスッキリします。
また、ネガティブな感情に飽きてしまいます。場合によっては、寂しかったことがバカバカしく感じることも。感情を吐き出すことで、脳内が整理され、心が冷静を取り戻すからです。
また「泣く」という行為には、あなたにストレスを感じさせる「交感神経」を和らげる働きがあります。涙には、人間をリラックスさせる「副交感神経」を活性化する効果があるのです。
泣くことで、寂しさ、孤独感、不安感を全て吐き出せば、心に余裕が戻ってきます。心に余裕が戻れば、自分や出来事を、冷静に客観的に見つめられるようになります。
つまり、建設的で前向きな思考がスタートします。
このテクニックは最終手段ですが、この方法で解消できない感情はありません。人間は、一つの感情だけを味わい続けられない「飽きやすい生き物」なのです。
まとめ
あなたが、一人暮らしを寂しいと感じる根本原因は「一人でいる人=寂しい人」という観念(思い込み)を持っているからです。
あなたは、一人でいる誰かを見た時に「寂しい人だね」と裁いていませんか?だから自分がその立場になった時に「私は寂しい奴だ」と裁くのです。
はっきり言って「一人でいる=寂しい」という考え方に、何の根拠もありません。
実際、著者は一人が大好きです。自分のやりたいことに集中でき、精神的にも自由です。むしろ、孤独を避けて常に群れている人を見ると「不自由な人だな」と思うことすらあります。
もちろん、これも私が持っている観念に過ぎず正否はありません。伝えたいことは、一人暮らしが寂しいという感情は「あなたの観念」が作った「幻想」に過ぎないということです。
あなたの思考(観念)が、あなたが見る現実を作っているだけ。
この世のカラクリはこれだけ。つまり、自分が良い気分になれる「都合の良い思考」を自由にデザインできる人が、地球上の暮らしを謳歌できる「成功者」なのです。