初対面の面接官に、あなた自身を覚えてもらい、内定を勝ち取るためには「効果的な自己紹介と自己PR」が必須です。
まず「自己紹介」と「自己PR」の違いを、簡単に説明しておきます。
・自己紹介…住所や氏名、学歴、これまで行ってきた事といった客観的事実に基づいたあなたの経歴です。
・自己PR…自己紹介で述べた客観的事実から主観的に抽出したあなたの強みや思い、そして今後の展望も含まれるでしょう。
「自己紹介」はあなたの過去を、「自己PR」はあなたの未来を語ることと定義すると分かりやすいです。面接を内定の決め手にする、自己紹介と自己PRの書き方9の極意を紹介します。
この記事の目次
「現在」→「過去」→「未来」で語る
あなたの人生を一つの物語と考えてみましょう。
語り部はあなた自身。物語を効果的に伝える方法として「現在」→「過去」→「未来」の順番で伝えていきます。
まず、現在のあなた自身を語り、その現在に至るまでの過去の経過とポイントを伝えます。そして更に未来のあなたの姿を語る。これは「物語の黄金律」に則った方法です。
成長過程にあるまだ未熟な人物が、実現困難とも思える壮大な目標に向かって進み、数多くの苦難や困難に立ち向かい乗越え、成長し目標に向かって着実に近づいて行く。
こういった形式の映画や小説、漫画はもちろん、神話にも多く見られます。これは古今東西、人類に共通する感動のツボだからでしょう。
この「現在」→「過去」→「未来」で語る手法を用いることで、あなたは面接官の印象に残る、インパクトのある存在になります。
「共通」のポイントを見つける
自分の過去を語る自己紹介において有効な手段です。
出身地や出身校、趣味といった今までの経歴において共通のポイントがあると、人間心理としてより身近に感じてグッと距離が近づきます。
また、共通の話題を更に引き出したり掘り下げたり出来ます。そうすることで、面接官により印象づけることが出来るでしょう。
「同意」のポイントを見つける
これは、自分の未来、これからを語る自己PRにおいて有効なテクニックです。
人間、どんな受け身な人間でも、自分の思いを持っているもの。その思いに同意出来る&同意してくれる人物に対し、人は強い親近感を抱きます。
相手からしっかりと同意が得られる話をしましょう。と言っても、誰もが同意する「当たり障りのない話」をするのではなく、あなたの熱意と信念のこもった話で、面接官に同意を得ることがポイントです。
期待を煽らない
注目を集めるためや印象に残るために、話を大げさに語る人がいます。
しかし、いざ大げさに語ろうとすると、相手にその心理が伝わり、興ざめさせてしまい、逆効果に終わってしまう恐れがあります。
話に無理な脚色を加えるのではなく、話の構成に工夫を加えるようにしましょう。
例えば「起承転結」の順番を「結」から話し始めると言った様にです。これだけでも、面接時に十分印象に残る話し方ができます。
身振り手振りを加える
人は視覚からもっとも多くの情報を得ています。そのため、あなたが話す事をより効果的に伝えるために、話題に適した身振りや手振りを加えると効果的です。
時としてボディランゲージは、言葉の通じない外国人にも意思が通じる力があります。このことを考えるだけでも、身振り手振りの有用性が理解していただけるはずです。
なにより身振り手振りを加えることで、あなたが相手に対して、しっかりと自己紹介や自己PRを行いたいという熱意が伝わります。熱意の伝播は、内定を勝ち取るために極めて重要です。
声に変化を付ける
人が最も多くの情報を得ているのが「視覚」からだと言いましたが、2番目多くの情報を得ている「聴覚」も大事なポイントです。
面接で話をする際は、声のトーンやボリューム、そして「間」に気をつけましょう。
あなたがもっともPRしたいポイントでは、一旦間をとり、ゆっくりと話しより聞きやすくすることで重要な箇所である事を、相手に気づかせることができます。こうした声に変化を付けることで、より感情に訴えかけられます。
「人は理論で判断し、感情で決断する」と言われています。
そのため、決断に影響を与える感情に対して、有効となる声の変化をしっかりと意識して話をすることが、内定の決め手を作るコツです。
話題を絞る
特に、自己PRにおいて陥りがちな失敗として、話題を詰め込みすぎると点があります。
あれもこれも伝えようとすると、話にまとまりを持たせ辛く、相手にとって「何を言いたかったのか」がぼやけてしまい、最終的には印象が何も残らないという最悪の結果を招きます。
人は想像以上に、多くのことを覚えられない生き物。ましてや、初対面となると余計です。面接時は、しっかりと話題を絞り、一点豪華主義であなたの強みをPRすることが、内定を勝ち取るコツです。
謙虚さを持つ
これも自己PRにおいて注意すべきポイントです。「期待を煽らない」で述べたように、印象に残ることを目的としてしまうと、話を大きくしてしまいがちです。
しかし、自己紹介や自己PRに共通して言えることは、あなたがどのような人物かをしっかりと伝えること。そのため「謙虚さ」を軸にして話をするようにしましょう。
ここでいう「謙虚さ」とは、相手の立場に立って理解しやすいように優しく話すと言うことです。良くある勘違いとして「自分を卑下」してしまうことですが、これは全く別物です。
これでは、面接官に「頼りない人物」と評価され、内定決定の足を引っ張ります。くれぐれも、謙虚さと自己評価の低さは違うことを理解してください。
名前を活用する
面接時の自己紹介では、最初に「名前」を名乗ります。また、面接官に最も覚えてもらう必要があるのも「名前」です。
しかし、初対面の面接官に、自分の名前を覚えてもらうのは、意外と難しいものです。
そこで、自己紹介や自己PRの中に、自分の名前が名付けられた理由やその時のエピソードを混ぜてみたり、その名前にひもづいたエピソードを披露することが効果的です。
人間、顔が出てくるのに名前が出てこないケースは良くありますが、名前が出てきて顔が出てこないことは、ほとんどありません。
あなたの名前を、確実に記憶させる自己紹介や自己PRを錬りましょう。これで、内定のゲット率が飛躍的に上昇します。
まとめ
今回は、内定の決定打になる、面接時の自己紹介と自己PR9つの極意を紹介しました。
9つのポイントの根幹にあるのは、あなたが相手に伝えたいと言う「熱意」、そしてその熱意が独りよがりで終わらないよう、相手の立場に立って伝えられる「謙虚さ」です。
そしてこの二つは、自己紹介や自己PRのみならず、あなたが今後築いていく人間関係において大切なものとなるでしょう。
その点をふまえて、今回紹介した9つの秘伝書をもとに、あなたらしい自己紹介と自己PRを考え、内定を勝ち取っていただければ幸いです。