
就職・転職を考える上で絶対に避けたいブラック企業。今回は「ブラック企業を見分けるコツ」をお伝えしたいと思います。
まず、ブラック企業の特徴として「サービス残業、休日出勤が当たり前」「無理難題に近いノルマを課せられる」「言葉の暴力や威圧的な態度といったパワハラが横行している」「これらに耐えても給料が異常に少ない」などが代表的です。
どう考えても働きたくない劣悪な労働環境ですね。それでは、求人の段階からブラック企業を見分ける13のポイントを見ていきましょう。
この記事の目次
ハローワーク等で求人広告がいつも出ている
こういった企業は人の出入りが激しい離職率の高いブラック企業である可能性があります。離職率の高さは劣悪な労働環境を示しているため、こういった企業は避けましょう。
甘い言葉に気をつけよう
ブラック企業の求人広告には離職率の高さからくる「人手不足」から、甘い言葉で誘いをかけるものが多く見受けます。
以下のような誘い文句は要注意です。
給与の表記として異様に高給を謳う求人広告
ブラック企業の謳い文句で良くあるのが、高給を強調しているパターンです。
しかし、実際は残業や休日出勤などの「手当を含んだ額」になっている場合があります。しかも、残業や休日出勤が、労働基準法で認められる限界までさせられるケースもあります。
また、そのことを求人の欄外に目立たないよう小さく併記していることがあります。(例:月60万円以上可能!!(残業・休日出勤手当含む)←この部分が気づかれないように、小さく欄外に書かれている場合がある。)
精神論を投げかけている
「あなたの頑張りを評価します!」「熱い思いを期待しています!」など、抽象的かつ耳障りの良い文句を掲げている求人も注意が必要です。
というのも、経営者の一方的な主観を押し付けられ、時として「評価基準が満たされていない」として、求人に記載されている給与が支払われない場合があるからです。
ハードルが低すぎる
「ノルマや残業なし!」「未経験者大歓迎!」こう言った謳い文句が実際は守られないケースは数多くあります。
特に「未経験者でもOK」の表記は、とりあえず入社させて使い捨てにしてしまおうと言った悪質な考えの場合もあります。
試用期間が通常よりも長い
最初に試用期間を設け、契約社員と言う形をとる企業もあります。
通常、試用期間というと1ヶ月から長くとも3ヶ月程度ですが、6ヶ月以上の試用期間を設けている場合はブラック企業の疑いがあります。
場合によっては試用期間の契約社員ということで、正社員採用となる前に解雇するブラック企業もあります。
異様に大量採用を行っている
大量採用は、事業拡大や新規部門開設などの理由があれば別ですが、明確な理由が提示されていない場合は「離職率の高さからくる人手不足」の疑いが高くなります。
特に、中途採用の募集をかけている企業は注意が必要です。
社長だけが目立って社員の顔が見えない
世の中には「名物社長」として活躍している経営者もいます。
ただし、会社のホームページや求人広告では、社長の考えや言葉ばかり押し出され、先輩社員からの声が反映されていないケースがあります。
この場合、ワンマン社長で宗教じみた企業の可能性があります。
ビジョンや理念が具体的でない
企業はそれぞれビジョンや理念を持っているものですが、それが具体的なものではなく「夢・幸せ・感動」と言った抽象的な場合は要注意です。
以上、ここまでは「求人の段階でのチェック項目」でしたが、次は面接段階でのチェックポイントを見ていきましょう。
面接官が名乗らない
面接時に面接官が自己紹介をしない場合、面接をおざなりにしている可能性があります。(形だけの面接だということ)
その理由は、離職者が多いために流れ作業的な面接が行われているためです。そういった企業はブラック企業の危険性が、極めて高いです。
面接時間が短い
質問がほとんどなく面接があっという間に終わってしまう。履歴書もほとんど目を通していない。そんな場合も気をつけてください。
このような面接を行う企業は「面接官が名乗らない」と同様の理由で、面接を何度も行っており、面接を簡略化している場合があります。こういった企業もブラックの危険性があります。
仕事に関する質問が少ない
通常、面接ではその企業が取り扱っている業務に関する質問が行われます。しかし、ブラック企業の場合はそういった質問よりも「雑談の割合」が多くなるケースがあります。
というのも、何度も言うように離職率の高さから人手不足が発生しており、「内定者は誰でも良い」と考えているからです。
次は、求人や面接でブラック企業を見抜けず、内定してしまったケースの話になります。内定が決まっても、まだチェックするポイントはあります。
内定通知が早すぎる
面接が終わってすぐに「内定通知」がくる企業は、ブラック企業の確率が高いです。
人手不足という理由もありますが、「考える時間を与えない」「面接後に余計な情報を調べさせない」といった理由もあります。ワケもわからぬうちに就職させ、ブラック企業のペースで働かせる魂胆です。
受付、オフィス、トイレが汚い
ブラック企業は人手不足により社員は激務を強いられています。そのため、受付やオフィス、トイレと言った場所の整理整頓や清掃までに配慮が至らず、大変汚れている場合があります。
荷物がぞんざいに置かれていたり、ゴミ箱があふれているような状況があれば、ブラック企業の可能性は高いでしょう。
社長室が豪華
職場は汚いのに、社長室は装飾品が置かれていたり、やたら高価な私物があふれている場合も要注意です。また、政治家や著名人の写真が飾ってある場合も同様です。
これは社長が社員に対して自分を良く見せるための「虚栄心」であり、ワンマン社長として権威をふるう象徴です。
また、業績が危ぶまれている企業も、融資先の手前、やたらと見栄を張って経営に問題がないことをアピールしている場合があります。
雇用契約書がない
労働基準法では、労働者を雇用した場合、雇用内容を書面で明示しなければなりません。その際に「雇用契約書」を取り交わします。
しかし、ブラック企業の場合、雇用契約書が用意されておらず、本来の雇用内容が伝えられていないケースがあります。そして給料日になり、振り込まれた額が求人広告や面接で伝えられた額と違うため、違った条件で雇われていたことに気づきます。
そのため、最初の段階で「雇用契約書」が用意されていない場合は大変危険です。
まとめ
求人、面接、内定後と3つにわけて合計13個のチェックポイントを紹介しました。
もちろん、早い段階でブラック企業を見抜くのに越したことはありませんが、内定後も怪しいところがあれば、出来るだけ早期に退避しましょう。ブラック企業に居続けるほど、心身ともに疲れ果て、転職活動をする時間も奪われてしまいます。
自分に合った職場や優良企業を見つけることは運の要素もあり、難しい部分もあります。しかし、今回取り上げた13ポイントを活用すれば、ブラック企業に就職しない、もし就職してしまっても早期に転職することができるでしょう。