
消極的で気が弱い性格になる原因は、物事に対して「悲観的な解釈をする癖」を持っているが故に、自信を失ったためです。
ただ、人間なら誰もが悲観的な思考をするもの。そんな中、気が弱い性格になったのは、あなたが「辛い体験」を人一倍してきたからかも知れません。
辛い体験をくぐり抜けてきたあなたは、本当は強い人。人生イージーモードで、気が強い性格になった人よりも「底力」があります。だから自信を持ってください。
今から、悲観的な思考癖を手放し、気が強い性格に導いてくれる「8つのテクニック」を紹介します。
この記事の目次
自分の意見を持つ
消極的な性格の人には2つのタイプがあります。それは・・・
① 自分の意見を持っていないために流される人。
② 自分の意見を持っているが遠慮して出さない人。
前者の人は、自分の意見を持つ「主体性」を育てることが、消極的な性格を直す第一歩です。
主体性とは、木でいう「幹」です。幹が弱い木は、外部の影響でフラフラ揺れます。これは自分のあり方を、他人に委ねている状態です。
自信とは「自分を信じる」と書きます。しかし、自分のあり方を他人に委ねてしまえば、自分を信じる必要性がなくなります。つまり、自信は永遠に育たず、消極的な性格を直すことはできません。
自分の意見がないと思っている人も、独自の価値観や感性は必ず持っています。まずは、自分が持っている独自の価値観や感性に気づいてください。
これが、気が弱い性格を直すための「スタートライン」になります。
自分で考えて行動する習慣を持つ
気が弱い性格を改善するには「主体性」を持つことが大切だとお話しましたが、その主体性を育てる方法とは「自分で考えて行動する癖」をつけることです。
自分で考えて行動するのは難しいと思うかも知れません。しかし、それは大きな勘違いで「やり方」を知らないだけです。
実は、自分の考えを持つことは簡単。それは物事に対して「なぜ?」と自問するだけです。
「なぜ?」という言葉は、情報に対する感受性を高める「アンテナ」です。今まで何も考えずに接していた些細な物事にも「なぜ?」と自問することで、脳から色々な考えがわいてきます。
例えば「なぜ、コンビニは店の奥にドリンクを置くのだろう?」など、ふと不思議に思ったことがあれば自問してみましょう。
すると、あなたの脳は勝手に「店内の見た目が最も映えるから?ドリンクを入り口に置くと冷えないから?ドリンクを買う人の歩行距離を伸ばして他の商品も買わせる戦略?」と、自分でも驚くほどの考えがわいてくるはず。
つまり「なぜ?」の癖を持つだけで、あらゆる情報を深く考える習慣が身につきます。あとは、自分が出した思考の中からベストを選び、それを自分の主義主張、意見、行動に反映させていきましょう。
これによって「主体性」は育ち、自分で考え行動できる積極的な性格に変わっていきます。他人に流される消極的な性格が改善され、自信が高まっていきます。
我慢しすぎない(配慮と遠慮の違いを明確にする)
次は、自分の意見があって主体性を持っているのに、消極的で気が弱い性格の人についてです。
この場合は「配慮と遠慮の違い」を、自分の中で明確化できていないのが原因です。これは、日本人特有の「察する力」に長けている人ほど、陥りやすいケースです。
察する力とは、相手の気持ちを「先読み」する高度なスキルであり、これがなくて悩んでいる人もいるほど。ただ、察する力には、相手の気持ちを配慮しすぎて、自分を脇役にしてしまう側面もあります。
だからこそ、察する力を持っている人ほど「配慮と遠慮の違い」を明確にしておくことが大切。配慮と遠慮は全然違うものであることを理解してください。
相手に好き勝手やらせ、自分は遠慮して丸く治める人間関係は健全ですか?本当の人間関係とは、互いが互いを尊重しながら自由に意見を言い合えることです。
配慮とは「気遣い」であり、対等の関係を築くもの。遠慮とは「引き下がること」であり、上下の関係を築くもの。両者の言葉の意味を知れば、全く異なることに気づきます。
察する力がある人は、両者の違いをはっきりさせ、自分の意見を堂々と主張してください。それが自信につながり、気が弱い性格の改善につながります。
強すぎる「承認欲求」を捨てる
消極的で気が弱い性格の人は「恐れ」に支配されている傾向があります。その恐れとは「他人の評価」です。
自己主張をすることはイコール、他人の注目を浴びるということ。消極的な性格の人は、他人に注目された後に下される「評価」に過度な恐怖を抱き、積極的になれないのです。
これは言い換えると「承認欲求」が強すぎることを意味します。他人に良い評価を受けることに執着しすぎているのです。気の弱い性格の人で、心当たりがある人も多いはず。
しかし、これが原因で消極的な性格になっている人は簡単に改善が可能です。なぜなら、あなたの意識を「自分」に注ぐのをやめ「他者」に注ぐというマインドに切り替えるだけで良いからです。
評価されたいという欲求は「自分のため」であり、自分に意識が向いた状態です。その意識を「誰かのため」に向けると、他人の評価などどうでも良いという感覚に切り替わります。
また「自分のため→誰かのため」にマインドが切り替わったとき、他者の評価の執着もなくなるため、恐れが消えていきます。
なぜなら、恐れとは「○○がないと嫌!」という執着から発生するものだからです。「評価されても批判されてもどっちでも良いや」と執着を手放したとき、恐れは消えてなくなります。
人間にとって、恐れからの解放こそが「真の自由」です。これは、何事にも動じない「最強の存在」になる答えでもあります。
八方美人の心理を知って「やめる!」と決める
前述したように、消極的で気が弱い性格の人は、他人の評価を異常に恐れている傾向があります。その象徴として表われる態度が「八方美人」です。
しかし、八方美人は嫌われます。意見がコロコロと変わり信用されないからです。また、人間関係が深められず、薄っぺらな仲で終始するデメリットもあります。
他人から嫌われたくない心理から、八方美人でいるにも関わらず、他人から嫌われてしまう。なんとも皮肉ですが、この矛盾に気づけば「八方美人はやめる!」と決意できるはずです。
人間は「自分の言いなりになってくれる存在」を求めているのではありません。「自分を大切にしてくれる存在」を求めているのです。
あなたが、相手のことを本当に大切にしているなら、たとえ意見が衝突しても真剣に伝えるはず。「あなたのことが大切だから」という想いが伝われば、相手は心から受け入れ、深い関係に発展します。
ただし、相手を大切に思うからこそ意見を伝える行為と、自分のエゴを満たすために意見を伝える行為は全く違います。
この違いを明確に腑に落とせば、八方美人をやめることは容易です。
堂々とした人を演じる
消極的で気が弱い性格の人は、最初にお話したように「自信を喪失している状態」です。そして、自信を失ったのは、今まで自己否定を積み重ねてきた結果です。
自信がない人は、自分を卑下する癖があるため、どんな些細なことでも自分にイチャモンをつけ、自己否定を頭の中で繰り返しています。
これは「自分はダメなやつ」という自己洗脳をかけている状態。俳優たちがやっている「役作りの作法」と非常に似ています。
例えば、女性の下着を頭にかぶった「変態仮面(映画)」を演じた鈴木亮平さんは、頭の中で女性用下着を繰り返しイメージし、現実世界でも「下着を被りたい」と思うまで自分を洗脳したそうです。
つまり、あなたは本当に気が弱い性格なのではなく「気が弱い性格」を演じているに過ぎないということ。ただの自己洗脳であり「勘違い」だということに気づいてください。
勘違いなら「堂々とした人」を演じた方が得だと思いませんか?
最初は、心の中がビクビクしたり、違和感があっても大丈夫。演じることを続けていると、それが真実になっていく。これが自己洗脳であり人間が持つ面白い特性です。
あなたが、堂々とした人を演じるための台本は以下です。自由にお使いください。
目を合わせる
気が弱い性格の人は、他人と目を合わせることが苦手な傾向にあります。しかし「目線の度合い=自信の度合い」とも言われるように、堂々とした人を演じるにはアイコンタクトは必須です。
ただ、目を合わせるのが苦手な人が、いきなりアイコンタクトを強めるのは難しいもの。なので、最初は目を合わせなくて大丈夫。目が合っているように見えればOKです。
具体的な方法としては、自分の目の前に「話し相手の人差し指」をイメージすることです。架空の人差し指ですが、それを見つめて話すことで、相手は目が合っていると錯覚します。
これが慣れてきたら、相手の鼻やおでこを見る癖をつけていきましょう。最後は、実際に相手の目を見つめること。「目線を先にそらした方が負け」と言ったゲーム感覚で楽しみましょう。
この台本が板についてきたら、アイコンタクトの強い「堂々としたあなた」に変わっているはずです。
堂々とした姿勢の作り方
堂々とした人を演じるためには「姿勢」も大切です。これは自分だけでできるため、アイコンタクトよりも簡単です。
方法は、猫背にならないように背筋を伸ばすだけ。あなたの頭が「ピアノ線」で上に引っ張られているイメージをしましょう。それだけで背筋がピンと伸びていきます。
視線が強く、背筋が伸びた姿勢。
これだけで自信に満ちた人を演じることができます。ぶっちゃけ、堂々とした人を演じることは、数々の役柄の中でも非常に簡単な部類なのです。
他人に優劣をつける癖をやめる
他人に優劣を無意識につけてしまう人は要注意。他人を比較するたび、あなたの劣等感は強化され、自信を失い、消極的な性格になっていくでしょう。
自分よりも劣っている(と思う)人を見れば、その瞬間は安心するかも知れません。しかし「上には上がいる」という言葉があるように「競争という物差し」で他人を比較する以上、劣等感から解放されることも永遠にありません。
特に、気が弱い性格の人は、劣等感を強烈に持っている傾向にあります。つまり、劣等感を手放すためには、他人に優劣をつけないことが絶対条件です。
今この瞬間から「他人=競争相手」という観念から「他人=協力関係」という観念に書き換えてください。他人は敵ではなく、仲間だというマインドを持つのです。
他人の優劣など簡単につけられるものではありません。
あなたが「負けた」と思った相手がいたとします。しかし、その相手は全ての面で、あなたよりも優れていますか?そんなことは絶対にありません。
人によって得意なこと、好きなこと、出来ることは違います。ユダヤの大富豪は、米粒ひとつも作れません。農業に従事する人々に支えられ、彼らは生かされているのです。
このように、私たちは各分野のあらゆる人々に支えられ生きています。つまり、他人は敵ではなく仲間であり、協力関係にあるというマインドを持ってください。
今日からあなたにやって欲しいことは、他人の比較をやめると同時に、自分のワクワクする分野に従事すること。情熱を注げる分野で活躍することです。
これが実現したとき、あなたは人々に貢献しているという「自尊心」が持て、劣等感はいつの間にか消えてなくなります。
生活環境を変える
人は環境によって作られます。昔、オオカミに育てられた少女がいましたが、彼女は「自分はオオカミだ」と思い込んでいました。
人間は、長く居続けた環境に順応します。たとえ、その環境が異常であったとしても気づかず、それが当たり前だと「思い込み(勘違い)」をしてしまうのが人間です。
つまり、あなたの消極的な性格も、今の環境に作られた可能性があります。あなたは環境によって「私は気が弱い性格だ」と勘違いさせられているのです。
私が小学生のとき、友人に「S君」という子がいました。彼はとても明るく積極的な性格の持ち主でした。S君は小学校高学年のとき転校したのですが、中学生になると同じ学区に戻ってきました。
戻ってきたS君の性格は小学生の頃とは違っており、消極的で暗い性格になっていました。おそらく、転校先の環境になじめず、自分の性格を新しい思い込み(勘違い)で書き換えたのです。
性格を最速で変える方法は、環境を変えること。これに間違いありません。
今の環境に適応する努力をせず、環境を変えることを「逃げ」と批判する人もいますが関係ありません。今すぐ「なりたい自分」になれる環境を見つけ、そこに飛び込んでください。
その瞬間、まるでパラレルワールドに移行したかのように、あなたのセルフイメージは劇変するはず。消極的な性格など、あなたが勝手に思い込んでいた「幻想」に過ぎなかったことに気づくはずです。
まとめ
消極的な性格の人は謙虚なため、積極的な人のようにエネルギーを自由奔放に放出することはありません。そのため、内側にとんでもないエネルギーを秘めているとも言えます。
また、消極的な性格の人は、物事を冷静かつ客観的に見る力に長けているため、周囲が驚くような発想やアイデアを持っている可能性も秘めています。
つまり、あなたが「積極的な性格」に変わることは、自分に眠っている「無限の可能性」を解放することと同意なのです。
どんなに素晴らしい才能を内に秘めていても、周囲は気づいてくれません。恐れず自分を解放すれば、それに感動する人や共感する人は必ず現れます。
これは、あなたが「本当の仲間(良き理解者)」に囲まれ、活き活きと生きるためのゴールデンルールでもあるのです。