トラウマの原因は、心的外傷となった「過去の出来事」から、恐怖の連想を現在に至るまで繰り返してきた結果です。

 

そしてトラウマは、恐怖の連想を繰り返した回数に比例して強化されていきます。

 

つまり、トラウマを克服するためには、過去の出来事による恐怖の連想を断ち切り、無効化することがカギになります。

 

今から、トラウマ(心的外傷)を克服する「7つのテクニック」を公開します。

 

トラウマは、そもそも存在しないことを理解する

トラウマは存在しない

 

過去の記憶が、トラウマとなって定着してしまったのは「解釈」が原因です。

 

体験した出来事をどのように解釈するかで、私たちの行動は決まり、それに伴った結果になる。ただ、それだけの話です。

例えば、災害で家を失ったという「同じ体験をした二人」がいます。

 

一人は、この体験を受け「ショックで何もできない」と解釈して引きこもりに。もう一人は「命の大切さを痛感した。今を大切に生きよう」と解釈し、子供の頃からの夢を追いかけました。

 

つまり、トラウマとは、あなたの解釈が作った「幻想」にすぎず、もともと存在しないものなのです。

 

体験した出来事をどう解釈するのか?それは、あなたの自由。ここに気づけば、自分のパフォーマンスが上がる解釈を積極的に選ぶことが「幸せな人生の作り方」であることに気づきます。

 

望まない出来事が起こっても、原因を考えることに意味はありません。いいえ、原因を考え続ければ、過去の辛い体験が、頭の中で繰り返されるだけ。心的外傷(トラウマ)が強化されるだけなのです。

 

トラウマは「どうして○○なんだろう?」という質問によって原因を考え続け、頭の中で辛い体験を繰り返した結果です。

 

今日からは「どうやって○○しよう?」という質問に切り替え、あなたが「手に入れたいゴール」に焦点を合わせる習慣をつけましょう。

 

この質問が習慣になれば、トラウマはどんどん薄らいでいき、克服は時間の問題になります。

トラウマの原因である「恐怖の感情」を解放する

感情を解放する方法

 

トラウマを思い出してしまい、どうしても辛い場合は、我慢することをやめて「いったん受け入れる」ことが有効です。

 

なぜなら、心から込みあがってくる「苦しい感情」を抑圧するほど、強烈なストレスを感じてしまうからです。強いストレスは心と体を破壊しかねません。

 

だからこそ、苦しい感情から逃げず、全てを受け入れ、感情を外へ解放しましょう。

 

例えば、怒りを我慢すればストレスは溜まります。しかし、感情を開放して思いっきり怒れば、ストレスが解放され、カタルシス(快楽や浄化)を感じます。このメカニズムを利用するのです。

 

これを「曝露療法(ばくろりょうほう)」と言い、トラウマの元凶となる苦しい感情を受け入れ、味わうことで、その感情に慣れたり、飽きるという発散効果が期待できます。

 

すると、少しずつ「対処可能なトラウマ」だと感じられるようになります。自分で「対処可能」だと思うことが極めて重要。曝露療法は、そのきっかけになります。

曝露療法のやり方・手順

心が落ち着く場所に座って、今の感情を味わってください。または、トラウマになった過去の体験をわざと思い出し、湧き上がってくる感情から逃げず、味わい続けてください。

 

最初は辛く苦しいですが、途中で逃げることなく味わい尽くすことで、抑圧してきた感情が解放され、さらには、慣れや飽きによって気持ちが楽になっていきます。

 

重要なので繰り返しますが、辛い感情から逃げず受け入れ、味わい尽くすこと。途中で逃げてしまうと、トラウマが強化されることがあり、曝露療法が逆効果で終わります。

 

曝露療法は、感情を全て吐き出すことで快楽や浄化を得て、慣れることで効果を発揮する方法です。もし、トラウマが強すぎて実践が難しいなら、現状のフラットな感情を味わうことから始めましょう。

 

実践が難しい方は、トラウマとなった過去の体験を、積極的に思い出す方法はとらないこと。今の自然な感情を味わって、少しずつステップアップしていけばOKです。

100%安全な環境で、トラウマを再体験する

トラウマを再現して再体験する

 

心的外傷を克服する最も確実な方法は、トラウマの恐怖を再び体験し、乗り越えることです。

 

例えば、トラウマが原因でエレベーターに乗れない人は、エレベーターに乗って「大丈夫じゃん」という実感を得ることで克服が可能になります。対人恐怖症なら、人前に出て慣れることが克服につながります。

 

しかし、重度のトラウマの場合は再体験をすることは危険です。嘔吐や目眩、貧血が発症することがあるからです。

そこで効果的なのが、イメージの中で再体験をする「系統的脱感作法」です。

系統的脱感作法のやり方

あなたにとって安心して落ち着ける場所にゆったり座りましょう。そして、深呼吸を繰り返して「α波」が出ているリラックス状態(催眠状態)に自分を導いていきましょう。

 

それができれば、イメージの中で再体験を始めます。

 

例えば「トラウマでエレベーターに乗れない人」なら、イメージの中で「エレベーターに乗る練習」をリハーサルするのです。

 

まず、ここで重要なことは「不安を感じたら、いつでも現実に戻れる」というルール設定です。

 

自分の住居や、良く知っている建物のエレベーターをイメージしましょう。馴染みの情景を利用した方が、臨場感があるため効果的です。

 

自分がエレベーターに歩いて向かっている様子をイメージしながら、少しずつエレベーターに近づいていきましょう。できるだけ近づいていきましょう。しかし、苦しくなったら無理せず現実に戻ってください。

 

現実に戻ったら、また心が落ち着くまで深呼吸を繰り返してリラックスしましょう。そして、心が落ち着いたら、再びイメージの中に入って、エレベーターに乗る体験をしましょう。

 

・・・どうでしたか?

 

このように、無理をせず「少しずつ恐怖突入」することが効果的です。自分と対話をしながら、少しずつ頑張って背伸びするのが大切であり、これによって心的外傷が少しずつ改善していきます。

 

ただし、系統的脱感作法はイメージトレーニングのため、イメージがうまくできない人や子供には、大きな効果が期待できません。

 

その場合は、イメージの中ではなく「現実世界」で行い、トラウマを少しずつ克服する「現実脱感作法」が効果的です。

現実脱感作法のやり方

現実的脱感作法は、系統的脱感作法を「現実空間」で実践する方法です。

 

今回も「トラウマでエレベーターの乗れない人」を例に説明しますが、心が落ち着いた状態にして、エレベーターに向かって歩きます。そして、苦しくなったらすぐに中止することがルールです。

 

これを繰り返して、少しずつ「できる範囲」を広げ、トラウマを克服していきます。

 

現実的脱感作法は、イメージトレーニングよりも「臨場感」が強いため抵抗がある人も多いでしょう。しかし、家族や友人などの助けを借りながらできるメリットもありますし、現実で行うだけに効果も大きいです。

 

最初は、系統的脱感作法を行い、慣れてきたら、現実的脱感作法に挑戦するというステップがおすすめです。

 

絶対に押さえるべきポイントは、無理をせず「少しだけ背伸びをすること」です。

 

トラウマに「ユニークな演出」を加える

トラウマの向き合い方を面白くする

 

トラウマとは、過去の体験を「深刻に受け止めた結果」から作られたもの。そこで、このメカニズムを逆手にとって「ユニークな演出」を加えてしまうのです。

 

例えば、心的外傷となった過去の出来事を思い出すときに「マヌケな音楽」をBGMにしたり、登場人物を「クマのぬいぐるみ」など、かわいいものに差し替えるのです。

 

または、あなたが好きなお笑い芸人やタレントなどを追加で登場させて、ユニークな演出を加えてみるのも効果的です。

 

ポイントは「徹底的にふざける」ということ。あなた自身もバカバカしいと感じることが大切です。なぜなら、トラウマとは「深刻に受け止めた結果」だからです。

 

トラウマの元凶となっている登場人物に「きゃりーぱみゅぱみゅ」のような、おバカな衣装を着せてみたり、ドラえもんの声にしてみたりと、徹底的にふざけるのがコツです。

 

バカバカしさを楽しむ「余裕」が、トラウマ克服の「最良の薬」になってくれます。

トラウマを客観的に思い出すイメージトレーニングを行う

トラウマを思い出す時のイメージトレーニング

 

人間は、過去の記憶を「2種類のパターン」で思い出します。

 

1つは、過去を「客観的」に思い出すパターン。この思い出し方の場合、過去の自分の姿が見えます。映画のスクリーンに映っている自分を見ている感じです。

 

もう1つは、過去を「主観的」に思い出すパターン。この場合は、過去の自分の姿が見えません。これは、現在の自分が過去の自分に乗り移って「再体験」している状態です。

 

過去の出来事を再体験するイメージをやってしまうと、脳は「現在進行形の出来事」だと錯覚します。つまり、脳は「終わった出来事だ」と認識できなくなります。

 

この思い出し方を繰り返した結果、トラウマが作られます。

 

主観的な思い出し方を繰り返すほど、心的外傷は強化されます。トラウマを克服するには、客観的な思い出し方を習慣にすることです。

 

トラウマになった出来事を、主観的に思い出してしまったら、すぐに切り替えましょう。映画を観るような「客観的なイメージング」に変更するのです。

 

そこで、具体的な対処法を紹介します。

トラウマの記憶を消す「客観的イメージトレーニング」のやり方

トラウマを映画のスクリーンに映す

 

苦しい記憶が浮かんだら、目の前に「映画のスクリーン」を想像しましょう。そのスクリーンに、消し去りたい過去の体験を映してください。スクリーンには「過去のあなた」が登場人物として見えます。

 

あなたは、その映画を「一番後ろの客席」に座って見ています。スクリーンを遠くから見るほど臨場感が弱まり、客観的に見ることができます。

 

次に、その映画に登場する人物は、自分ではなく「彼(彼女)」だと意識してください。これによって、より客観的に見ることができます。

 

そうしたら「もう終わったことだ」とつぶやきましょう。すると、映画は終わり幕が閉じました。

 

次に、映画館の出口に立ち、後部席に座って映画を見ている自分を、さらに客観的に見てください。そして、もう一度「もう終わったことだ」とつぶやきましょう。

 

そして、映画館を出ていくあなたをイメージしながら終了します。

過去は過去。現在と未来とは無関係だと自覚する

過去は終わったのだ

 

あなたに質問です。嫌な出来事が発生した過去にタイムスリップは可能でしょうか?

 

ドラえもんに頼んでタイムマシンを使うか、魔法使いや超能力者にお願いして、現在から過去にタイムスリップしてほしいのですが可能ですか?

 

・・・・100%不可能ですよね?

 

つまり、過去とは絶対に触れられないものであり、現在とは完全に断絶されている無関係なものだということ。今のあなたに影響を与えられないものなのです。

 

つまり、現在のあなたが過去に依存するのは無意味。あなたは、これからやってくる「未来」だけにフォーカスを合わせれば良いのです。過去の苦しみ、悲しみ、罪悪感、カルマ・・・そんなものは、もうどうでも良いことだからです。

 

あなたが「望む未来」を実現するために、今この瞬間をどう生きるべきでしょう?そこだけに焦点を合わせて明るく生きてください。それだけで、トラウマは簡単に克服できます。

 

なぜなら、トラウマという闇は、明るい光に照らされると消滅せざるを得ないからです。

 

人間は、苦しむために生まれてきたのではありません。愛と喜びを味わうために生まれてきました。苦しみを感じることに早く飽きて、それがバカバカしいことだと今すぐ気づきましょう。

全てを許し愛すると決意する

トラウマを許す

 

トラウマが克服できないのは、過去の記憶を手放さないからです。手放すためには、全ての出来事、人、そして自分を許し、愛することです。

 

全ての人間は「欠点だらけの未熟な存在」です。私たち人間は、互いに許し、許され合いながら生きています。これを理解してください。

 

つまり、他人の許せない部分も、自分の許せない部分も、全て受け入れて許し愛すること。それがトラウマの原因となった「過去の許せない出来事」から解放される答えです。

 

あなたは完璧である必要はありません。欠点だらけでも素晴らしいのです。他人も完璧ではありません。欠点だらけで良いのです。それを理解し、全てを愛してあげてください。

 

もちろん、これは決して簡単なことではないでしょう。しかし、あなたが全てを愛せるようになると「光の存在」となり、全ての物事が、あなたの光によって浄化されていきます。

 

すると、あなたに関わる全ての人や物が、あなたに「幸福」をもたらす存在になっていきます。

 

赤ちゃんに笑顔で接すれば、赤ちゃんは笑顔になり、私たちは癒されます。赤ちゃんに負の感情で接すれば、赤ちゃんは不機嫌になり、私たちの気分も乱れます。

 

あなたが「愛」という光によって全てを照らしてやれば、全ての人や物事も「愛」を返してくれるということ。これは、トラウマの克服だけでなく、最高の人生を送るために重要なマインドセットです。

 

まとめ

繰り返しますが、トラウマの原因となっているものは「過去」です。しかし、現在と未来において、過去とは「もう終わった出来事」であり、触れることもできない、何の影響力もないものです。

 

今のあなたがフォーカスしなければならないのは「未来」だけ。あなたにとって「幸せな未来」とはどんなものでしょう?それを考えると、自然と笑顔になってワクワクしませんか?

 

そう、その「ポジティブな感情だけ」を、積極的に選んで生きてください。

 

今この瞬間の感情の選択は自由。どんな出来事でも「ポジティブとネガティブの面」が共存しているもの。どちらに焦点を合わせるかは、あなたに決定権があります。

 

私たちに起こった過去に「意味」はない。問題は、出来事をどのように解釈し、どの感情を選ぶのか?

 

せっかくなら、望ましい未来につながる解釈、感情を選ぶべきですよね?また、それこそが「理想の未来」を最短で実現する、確実な方法であることを理解して頂ければ幸いです。

 

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